朝食を食べる子どもたち子どもたちの笑顔があふれる朝食堂 訪問したのは1月下旬の朝6時半。3人のスタッフさんが子どもたちの朝食の準備中でした。手間のかかる調理は前日に、当日は最後の仕上げのみ。子どもたちがテーブルにつくと温かい食事がすぐに運ばれてきます。 本日のメニューは「鮭とわかめのおにぎり」「鶏肉と揚げモチのおろしあんかけ」「いちごあめ」の3品。腹ごしらえができたら、ここから小学校、中学校に向かう子や、いったん自宅へ戻る子もいます。 「苦手な食べ物も、ここでは食べてくれるんですよ」と、元気にはしゃぐ子どもたちを見守るスタッフさんがにっこり。コロナ禍の「黙食」で、消えかけていた子どもたちの笑顔が、ようやく戻ってくる兆しの初春の朝でした。運営スタッフのみなさん(中央:代表の伊藤さん)TOMATO域での活動が広がり、継続できるよう支援します。一口100円からサポートできます。当日のメニューサポーター登録の詳細はこちらから10団体名:こども食堂まごわやさしい(活動地域:堺市堺区)とまとちゃん福祉基金失われる町の元気さを、失われる町の元気さを、組合員サポーター随時募集子どもたちから取り戻してほしい子どもたちのサポートを目的とした地子どもたちから取り戻してほしい堺市堺区にある自宅を会場に、代表の伊藤さんは2021年11月から朝食堂を始めました。朝7時になると近所の子どもたちが集まってきます。未来へつなごう!とまとちゃん福祉基金元気の源はしっかりとした食事から 代表の伊藤さんがこの町に引っ越して5年。建物の2階が事務所仕様で、住居とは入口が別になっていたため、かねてから子ども食堂を開催したいと考えていた伊藤さんには、うれしいお家だったとか。活動名の「まごわやさしい」は、ま(まめ類)・ご(ごま/種実類)・わ(ワカメ/海藻類)・や(野菜類)・さ(魚)・し(椎茸/きのこ類)・い(いも類)―と食育の合言葉でもあります。 多くの子ども食堂が「子どもの貧困」を起点にしているのに対して、伊藤さんがめざす子ども食堂は団体名のこだわりにあるように、食育の視点を大切にしたいというものでした。生きることに受け身的で元気がない大人が増える中、子どもたちから元気にしたい。「元気の源はしっかりとした食事から!」と考えています。管理栄養士でもある伊藤さんは、分子栄養*カウンセラーの視点からも、食べ物や人を考えてきました。 2022年11月には、子ども食堂とは別に、「夢をかなえる大人を育てる」をスローガンに、食を考える団体や企業、そして地域を応援する会社を設立しました。食への熱い思いはここからも伝わってきます。*分子栄養学とは…一つひとつの細胞をきちんと機能させていくた めに、必要な栄養素とその量を科学する栄養医学です。
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