⇒核6第1回 ゲノム編集技術はSDGsの目標達成 に貢献第2回 育種・品種改良について第3回 ゲノム編集技術による品種改良とは第4回 まちがった情報や誤解参考:農研機構 「バイオステーション」https://bio-sta.jp/ディーエヌエーCRISPR/Cas9(1)配列を探索(2)一致する配列と 結合して切断DNA病気に強くなったトマト第112回病気の原因となる遺伝子■ゲノム編集技術とは、狙った塩基配列(DNA配列)を変化させる技術です。 従来の品種改良より早く、より正確に、より良いものを開発できます。●生き物の遺伝情報 細胞の中には、生き物の体(たんぱく質)を作る設計図(遺伝子)が収まっています。設計図であるDNAの並び方によって、生物の形や性質の違いなどが決まります。●ゲノム編集のツール CRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン) この手法を開発した二人の研究者が、2020年にノーベル化学賞を受賞しました。 ■DNAを切るハサミを細胞の中にいれて、ゲノムの特定の位置に配置して、その場所を切断します。 ・ハサミの役割をするCas9は「酵素(たんぱく質)」です。 ・細菌が持つ免疫の仕組みを利用してハサミを狙った位置 に配置します。 ・ハサミ(Cas9)は残しません。 ■DNAは、自然界でも太陽の紫外線などで切断されます。 生物は、それを元通りに直す仕組みを持っていますが、ごく まれに(10万回〜100万回に1回)修復ミスが起きます。これ が突然変異です。 CRISPR/Cas9は、修復ミス(突然変異)が起きるまで切断 をくり返します。●ゲノム編集技術で狙った性質を変えます。 こんな品種改良が実現しています。 ・血圧を下げる効果のある成分を多く含んだトマト ・食中毒のリスクを低減したジャガイモ●ゲノム編集技術による品種改良の安全性は従来の品種改良と同等です。 外来の遺伝子を導入しないので、遺伝子の変化の範囲は、自然界の突然変異や従来の品種改良と違いがなく、安全性は同等と考えられます。細胞DNA設計図ゲノム編集食品を理解するためのお話 4回シリーズ ゲノム編集技術による品種改良とは第3回食の安全「基本のお話」
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