機関誌いずみ 2024年2月号
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5.1〜50.0個/㎠/日1.1〜5.0個/㎠/日50.1〜個/㎠/日5.1〜個/㎠/日世界には「三大花粉症」と呼ばれる3つの花粉症があります。ヨーロッパが中心の「イネ科花粉症」。アメリカが中心の「ブタクサ花粉症」。日本が中心の「スギ花粉症」です。ただブタクサやイネは、スギに比べて飛散距離がかなり短いため、草木に近寄らなければ発症しません。※1gE抗体:体内に入るアレルギーの原因物質(アレルゲン)から身体を守る機能を持つ抗体花粉症の中でも日本人に特に多いのはスギ花粉症。戦後の日本は戦禍により不足した建築材を補うため、比較的安価であったスギを全国で大量に植林しました。木が育つまでに日本は高度成長期を迎え、建築材はコンクリートや安価な輸入材におきかわり、スギは伐採されずに森に残っていきました。今、成長したスギが、多くの花粉を飛ばしています。スギ花粉は軽く、風に乗って遠くまで運ばれるため、近くにスギが生息していなくても飛散し影響をおよぼします。花粉名1月スギヒノキイネ科ブタクサ属(キク科)木本の花粉凡例草本の花粉凡例2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月0.1〜5.0個/㎠/日0.05〜1.0個/㎠/日今月の特集3主な花粉症原因植物の花粉捕集期間(関西地域:2002〜2018年開花時期) 私たちの体は、“花粉”という異物(アレルゲン)が侵入するとそれを防御するしくみがあります。体に入ってきても「大丈夫」と捉える体質の人もいますが、アレルギー反応を起こす人の場合、免疫反応により、lgE抗体(※)が溜まっていきます。この抗体が許容量を超えてしまうと、花粉を体外に排出する反応が過剰となり、鼻水やくしゃみなどの症状を発症します。 両親からの遺伝でアレルギー体質を持っていると発症する確率は高くなります。また、両親にアレルギー体質がなくても、花粉を浴びやすい地域に住んでいたり、寝不足やストレスなどで免疫のバランスが乱れると、花粉症を発症することがあります。日本人にスギ花粉症が多い理由は?外国でも花粉症はある?花粉症になる人とならない人の違いは?

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