機関誌いずみ 2024年9月号
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子育て相談 コーナー第5回第5回〜〜●2歳の子どもがいます。認めてあげることと、甘やかしの境がわからなくてワガママにしているのでは?我慢できない子になっているのでは?と思うことがあり不安になっています。          (Aさん)3歳、0歳の子どもがいます。子どもとの接し方が正しいのかわかりません。怒り方、ほめ方、すべてが間違っている気がして、子どもに負担をかけているのではと心配になります。また、忙しいとどうしても家事優先になってしまい、子どもが誘ってくれても遊べません。どうすればよいでしょうか。                    (Bさん) 子育て情報がネットで気軽に手に入るようになり、子どもの気持ちをどれぐらい尊重すればいいか、どういうときに叱ったり褒めるといいのか、何でも認めると甘やかしになるのではないかと迷われることが増えているのではないでしょうか。 子育てで大切なことはいくつかありますが、なかでも大事にしたいことが3つあります。1つは「子どもの気持ちを受け入れること」。2つめは「ダメなことはダメとしっかりと伝えること」。そして3つめは「見守ることと待つこと」です。 1つめの「子どもの気持ちを受け入れる」というのは、喜怒哀楽のどんな感情も、「嬉しいね」「悲しいね」「つらいね」「腹が立つね」と親が子どもの気持ちを言葉にして受け止めることです。その上で、行動と区別をするというのが重要になります。例えば、デパートで子どもがおもちゃを買ってほしいとぐずったとします。そのときに「おもちゃを買ってほしいよね」と、ほしい気持ちは受け入れるけれど、今日は買わないと決めたら、どんなに子どもが泣こうがわめこうが買わないということです。 2つめの「ダメなことはダメとしっかり伝えること」で、真っ先に注意しないといけないのは、「命に関わるような危ないことをするとき」と「誰かを傷つける言動をしたとき」です。危険なことを止めるのは当然として、弱い者いじめや、叩く蹴るなどの暴力、人を傷つける言葉を使ったときは、その言動によって相手がどんなに傷つきつらい気持ちになったかを考えさせることが有効でしょう。 3つめの「見守ることと待つこと」は、子どもがやりたいと思ってやっていることを、問題がない限り口出ししたり先回りせずに、子どもにやらせることです。親はつい子どもが転ばないよう、失敗しないように手を出してしまいがちですが、子どもは失敗から学ぶことが多いものです。間違ったり、失敗したりしながら、子どもが自分の力でできるようになるのを見守っていけるといいですね。 そして親にとっても、失敗のない子育てはありません。あのときもっとこうしておけば良かったと後悔することもたくさんあります。それでも親が、どうしたら子どものためになるのだろうと試行錯誤しながら、一生懸命考え悩むことが大事なのではと思います。臨床心理士、公認心理師、大阪市こども相談センター カウンセラーFLC安心とつながりのコミュニティづくりネットワーク理事※お寄せいただいた投稿は、文字数の関係で文章を一部割愛、編集させていただいております。次回は11月号にて掲載予定です。お答えいただいたのは…フェリアン 下地 久美子さん3月号で募集した組合員の子育てについての悩みや相談から、専門家にお話を伺いました。88組合員からの投稿●子育てで大事にしたいことが3つあります子育てで大事にしたいことが3つあります子どもとの接し方子どもとの接し方〜〜

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