近年、少子高齢化や核家族化に伴い、犬や猫をはじめとした動物たちは、日常の生活に欠かせない家族の一員、癒しのパートナーとして大きな存在となっています。 今回は人間が動物たちと共存するための正しい知識、そして命の大切さについて一方で、動物が命を終えるまで責任を持って飼い続けたり、周囲に迷惑をかけないように飼育しない、無責任な飼い方による問題が起こっているのも現実です。アニマル ハーモニー大阪(大阪府動物愛護管理センター)の職員にお話をうかがいました。2 ペット需要が増える反面、「かわいい」「癒されたい」などその時の感情だけで動物を飼うと、後々「思ったより自由が利かない」「懐かないから可愛くない」「お金がかかる」など自分勝手な理由で、ペットを捨てたり、飼えないから引き取ってほしい、と言う人が増えているようです。アニマル ハーモニー大阪をはじめ、日本全国の愛護管理施設は、動物愛護管理法に基づき収容するそのような動物たちの最終的な行き場所となっています。 ひと昔前と違い、現在は社会的にも殺処分ゼロをめざして、動物の返還と譲渡率の向上を第一に考えた取り組みを行っています。しかし収容数や費用面での限界があります。殺処分を減らしていくためにはまず、引き取り数を減らすことが重要です。アニマル ハーモニー大阪では、この10年間で犬猫の殺処分数は、犬が95%減少、猫は90%以上減少しました。その要因の1つが「大阪府動物愛護管理基金」が設立されたことです。 現在はこの基金を活用して5つの事業を展開し、収容動物を減らすとともに、より多くの動物たちを新しい家族につないでいます。今月の特集「大阪府動物愛護管理基金」の存在「大阪府動物愛護管理基金」の存在収容犬や収容猫についての現状収容犬や収容猫についての現状殺処分ゼロをめざすために…殺処分ゼロをめざすために…人と動物たちが共に生きるために今、考えよう!動物の“いのち”と“くらし”
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