食の安全学習パンフ2021年
14/28

ソルビン酸7.4~12.5g/kg重 曹4.3g/kg食 塩4.0g/kg色や風味を良くするだけでなく、食中毒の発生も抑えています 亜硝酸塩は、ハムやウィンナーの色を鮮やかにしたり、風味を良くしたりするだけではなく、食中毒を起こすボツリヌス菌の発生を抑える役割があります。この食中毒菌が作り出す毒素は、フグ毒やサリンの何千倍も強い毒性を持っています。食物から摂る亜硝酸塩の大半は野菜由来です 亜硝酸塩のもとになる硝酸塩は、もともと野菜に含まれている物で、心配するような物質ではありません。野菜を口の中でかんだり、漬物にしたりすると微生物の働きで硝酸塩が亜硝酸塩に変化します。 日本人が摂取する亜硝酸塩の大部分は、普段の食事、特に野菜などからによるもので、ハムやソーセージの発色剤由来の亜硝酸塩は、ごく微量です。(2%前後)「食べてはいけない添加物」に真っ先に名前が出てくる亜硝酸塩 亜硝酸塩は、発がん性物質であるニトロソ化合物の生成に関与するおそれがあることが一部で指摘されています。しかし、私たちが日常摂っている量では、発がん性物質の生成は無視できるレベルと言われています。 国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)の合同食品添加物専門家会合(JECFA)は、『硝酸塩の摂取と発がんリスクとの間に関連性があるという証拠はない』としています。 ソルビン酸は世界で最も一般的に用いられている保存料です。カビや酵母、細菌に幅広く効果があります。ソルビン酸は、脂肪を構成する成分である脂肪酸の一種です。体内では、他の脂肪酸と同様に代謝され、二酸化炭素と水にまで分解されるとされています。通常の食事で、健康被害リスクはまず考えられない物質です。 食品安全委員会(内閣府)では、複数の食品添加物を摂取した場合のいわゆる「複合影響についての情報収集調査」を2007年に行っています。その調査の結果「日常摂取している範囲では、添加物を複合してとることによる健康被害が実際に起こる可能性は極めて低い」ことが報告されています。 ごく少量の化学物質は体内にいつまでも残るものではなく、分解されたり排出されたりして体からなくなります。「食品添加物の複合影響は、理論上はありえても、心配いらない」というのが多くの科学者の見解です。現在、具体的な組み合わせによる複合影響の懸念を示した学術論文は公表されていません。 ただ、複合影響の研究は、組み合わせが無数にあり、引き続きWHOなどで、研究がすすめられています。それらの研究には注目していく必要があると考えます。 いずみ市民生協は、着色料や発色剤、保存料を使わない「色や食感、製造方法にこだわった商品」を大切にしています。無塩せきハム・ソーセージ、無着色のたらこ・明太子、無漂白数の子、保存料不使用の漬物など、「食品添加物を使用しない商品を」という組合員の声で生まれ、組合員の普及活動によって育てられた商品がたくさんあります。 natural plein は、「気になるものをなるべく使わないシンプルでおいしいものを選びたい」という声に応えたカタログです。natural pleinでは、気になる添加物(保存料や合成着色料・発色剤)を使用しない商品を揃えています。また、商品の裏面表示に記載されている食品添加物等原材料を紙面に掲載しています。12「ソルビン酸の急性毒性は食塩より低い」急性毒性(半数致死量)(単位:物質重量g/ラット体重㎏)1.発色剤「亜硝酸塩」2.保存料「ソルビン酸」3.複合影響について食品添加物についての誤解natural plein(ナチュラルプラン)

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る