食の安全学習パンフ 2023年
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※ 抗菌性物質 抗生物質(微生物によって生産されたもの)や合成抗菌剤など、細菌の増殖を抑えたり死滅させたりする物質。※薬剤耐性菌リスク 抗菌性物質を使い続けると、それに負けずに生き残った細菌(薬剤耐性菌)が増える可能性が高くなります。そこで、薬剤耐性菌が増える可能性、食品を通じて人が薬剤耐性菌を摂取する可能性、そして薬剤耐性菌を摂取した人が病気になった場合の治療への影響が評価されています。食品安全委員会の評価に基づいて、農林水産庁は、人にとって重要な抗菌性物質は動物用医薬品として認めないなどの使用方法を定めています。ています。とりわけ、斑点米の原因となるカメムシの駆除に用いられており、稲作には欠かせない農薬になっています。 引き続き、情報収集に努めていきますが、現時点では、グリホサートもネオニコチノイド系農薬も特別問題視しなければならない農薬だとは考えられません。 家畜や養殖魚を健康に育てるためには、病気の治療や予防のための医薬品が必要になります。 動物用医薬品には、抗菌性物質※やワクチン、寄生虫駆除剤、解熱鎮痛剤などがあり、動物用に独自に開発されたものと人間の医薬品から転用されたものがあります。 家畜や養殖魚の病気の治療や予防ができないと健康な家畜や養殖魚が生産されず、肉や生乳、卵などの安定した供給ができなくなります。 薬剤を投与するとどのような毒性があるのか(毒性学的リスク)、人の腸内細菌に影響を及ぼさない量はどれくらいか(微生物学的リスク)、アレルギーを起こさない量はどれくらいか(アレルギーリスク)を動物実験の結果などから評価しています。また、薬剤耐性菌リスク※についても確認しています。16⑤コープ・ラボ(商品検査センター)で検査していますが、検出されないか検出されても残留基準よりも大幅に低い値です。1.動物用医薬品とは2.食品安全委員会が、使われた動物用医薬品が食品を通じて、  人の健康に影響を及ぼすことがないように、リスク評価を行っています。3.食品安全委員会の評価結果を踏まえて、厚生労働省が動物由来の食品における残留基準を定め、農林水産省は動物に対する使用基準(使用対象動物、使用量、使用禁止期間など)を定めています。動物用医薬品

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