祖母との思い出袴田 実穂

袴田さんにお話を聞きました
お祖母様の短い言葉を効果的に使い、普段の暮らしや食卓の情景が目に浮かぶようにつづられました。商品に関する思い出から、孫娘を慈しむ気持ちと、それを今もありたがく感じている筆者の心情が伝わり、読み手の心も温かくしてくれます。
袴田さんは高校生の頃、通学に時間がかかるため学校に近いお祖母様の家で寝起きしていました。大学進学後もアルバイトに行く前に立ち寄って夕食を一緒に取ることがよくあったそうです。「おばあちゃんはごはん作りが得意じゃないな、と思っていました。でも、総菜や便利な品を積極的に取り入れて工夫してくれていましたね」。商品が届く火曜日に買ってくれていたのは、袴田さんが好きな「おばあちゃんの焼こあじ」など。他の思い出の味を尋ねると、「瓶詰めのドライカレーペースト!」「きざみうなぎも好きでした」「パック入りのうの花。アジの南蛮漬けもよく食べました」などの答えが次々に返ってきました。班配送から個人別配送、そして夕食宅配とサービスを替えながら長く生協を利用され続けたお祖母様ですが、残念ながら5年前に他界されたそうです。
お祖母様や商品のエピソードを、袴田さんは生き生きと話されました。何年たっても色褪せない食の記憶があるのは素敵なこと。その一端を、「くらしに笑顔お届けします」と掲げるいずみ市民生協がお支えできたのなら、うれしいと感じました。
