献立の脇役ではなく、主役として使える肉厚の椎茸が、
対馬の大自然の中で育つ原木椎茸。
食べた人が「椎茸の概念が変わった!」というほど、
味わいと食べ応えがあります。
「寒い!」。海からの風が吹きつける長崎の離島、対馬。この風が、旨みを閉じ込めた肉厚の椎茸を育てると話すのは、しいたけ生産組合対馬の代表理事、木村一彦さん。数年前から原木椎茸づくりに取り組んでいます。
菌床ではなく、天然木に椎茸菌を植えつけ、自然の中で育てるのが原木椎茸。大きな特徴は、表面に表れる菊のような模様です。太陽に当たり、風にさらされた椎茸でないと、こんな模様は表れないのだとか。「冬は冷たい海風によって、椎茸たちも凍えて身を固くしていますが、この寒さがあるからこそ椎茸が芽を出し、育っていきます」と言います。
菌床椎茸は、外の光や気温をシャットアウトした室内で、温度と湿度を完全管理して育てられる椎茸。
一方、原木椎茸は、ありのままの自然の中で育てられます。森の空気を吸って育った椎茸は、肉厚も旨みも格別。弾力のあるたくましい姿へと成長します。
原木椎茸は、コナラやアベマキなどの天然木に実ります。その木を森から切り出すところからが生産のスタート。木村さんは「日当たりの良い場所で育った木が椎茸づくりに最適。山を見て、木を切り出す場所を厳選しています」と話します。
切り出した木材は短くカットし、表面に小さな穴を開けて、椎茸菌を植える「種付け」を行います。そこから約一年半、菌が木材全体にまん延するのをじっと待ちます。その下準備を経て、ようやく椎茸が芽吹く準備ができると言います。
赤ちゃん椎茸が芽を出し、大きくなるまで3~4週間。時折、蛍が育つ清流の水をかけながら、椎茸が丸々と育つのを毎日見守ります。
「見てください。立派で肉の厚みが違うでしょ。大きなものになると、手のひら以上に大きくなりますよ」と木村さんは目を細めます。
原木は1本1本手で選別。種付けして寝かせたあと、森の木陰やハウスの中で栽培が始まります。
最初は指先にも満たない小さな赤ちゃん椎茸ですが、日を追うごとに見る見る大きくなります。
しいたけ生産組合対馬では、空の下で育てる露地栽培のほか、ハウス栽培も取り入れています。「ハウスといっても、限りなく外の環境に近づけています。椎茸にとっては長雨と直射日光が天敵なので、これらを遮りながら、自然に近い状態で育てるためです」。
厳しい寒さが過ぎ、暖かい日が増えてくると、椎茸は一斉に芽吹き、取り切れないくらいたくさん実っていきます。「今の時期にとれる椎茸が一番おいしい。身のしまりが良くボリュームたっぷりですよ」。
フライパンでこんがり焼くバターソテーもおいしいですが、イチオシはフライ。まるごとの椎茸にパン粉をつけて揚げるだけで、おいしいおかずになります。
香りが良くて肉厚で満足しています。味が特級です。
堺市 K.Aさん
肉厚で香り良し、味良しで、バター焼き、蒸し煮、焼しいたけ、何にでもOKです。
高石市 N.Hさん
本物のしいたけを食べた実感がして、とても満足です。生しいたけの香りって、よいものだからこそ感じとれるんですね。
八尾市 Y.Yさん
菌床しいたけにはない、ものすごく良いかおりと味です!2才の娘はどんな料理にしても、もりもり食べています。
東大阪市 T.Kさん
「対馬産生しいたけ」は生協ならではの商品です。新鮮でおいしかったです。
泉大津市 A.Tさん
かつて椎茸の名産地として知られた対馬で、「もう一度、質の良い椎茸栽培を復活させよう」と立ち上がった生産組合。2年前の大洪水のとき、原木の多くが流されるという大被害に遭いながら、それを克服。今年の春には日本最大の原木椎茸の生産団体となります。