こんなとき、どうする?!消費者トラブルに気をつけて

今月の特集

「契約や買い物でのトラブルって、私とは関係ない」、そんなふうに思っていませんか?
たとえばオンラインショッピングで「よくわからないけど」「まあ、これくらいなら」と
軽く流していると、後で大変なことになるケースもあるとか。
堺市立消費生活センターで消費者トラブルの最近の傾向や事例を聞きました。

堺市では6,000件超の消費者トラブル相談が!

2024年度、堺市立消費生活センターに寄せられた相談総数は6,395件。過去5年間においても毎年6,000件を超える相談があります。「私には関係ない」と思いがちですが、意外と身近なところでトラブルは起きています。

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契約当事者の年代別相談件数

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20歳未満、20歳代でも相談あり

60歳代以上の割合は約50.8%

相談者の割合

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※「その他・不明分」701件を除く
2024年(令和6年)度 (堺市立消費生活センター調べ)

契約購入金額別相談件数

契約・購入金額 件数
1万円未満 809
1万円以上~5万円未満 721
5万円以上~10万円未満 263
10万円以上~50万円未満 603
50万円以上~100万円未満 160
100万円以上~500万円未満 214
500万円以上~1,000万円未満 30
1,000万円以上~5,000万円未満 42
5,000万円以上~1億円未満 4
1億円以上 2

2024年(令和6年)度 (堺市立消費生活センター調べ)

1万円未満での相談件数が
圧倒的に多くてびっくり。
84%が50万円未満までの
相談なんだけど、
中には1億円を超えるものも...。

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年代別に多いトラブル

20歳
未満

  • オンラインショップの定期購入
  • SNSなどの投げ銭
  • 美容サロンの脱毛
  • オンラインゲームの課金
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20歳

  • サブスクリプションの解約
  • 賃貸マンションの契約
  • 美容、エステ関係
  • 鍵の修理等の高額請求
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30歳

  • 賃貸マンションの契約
  • 美容関係の契約、
    サプリメントの購入
  • 副業、情報商材の購入

40〜
50歳

  • 副業、投資のトラブル
  • マンションの購入、賃貸契約
  • 新車、中古車の契約
  • インターネットやSNSの通販
  • 定期購入の解約トラブル
  • 多重債務
  • 外国のビザを取得する際の詐欺サイト

60歳

  • インターネットやSNSの通販
  • インターネットの詐欺サイト
  • 「+」で始まる不審な電話
  • 架空請求
  • 覚えのない請求(カード不正利用)

70歳
以上

  • 「+」で始まる不審な電話
  • インターネットの詐欺サイト
  • インターネットやスマホの複雑な契約
  • 新聞の契約
  • 訪問販売での不当契約
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インターネットやSNSのトラブルって若い世代のことかと思っていたけど、50歳代以上でも多いんですね。
それと、訪問販売って、みんな注意していると思っていたのに、まだなくなっていないんだ...。

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今は年配の方もインターネットでお買い物されます。それに伴って、「定期購入って知らなかった」「安かったのは初回だけだった」などの相談が多くなっています。訪問販売でのトラブルは一時期少なかったのですが、最近は増加傾向に。一人暮らしのお年寄りを狙ったものが多く見られます。

困ったときは相談! センターに相談するとどうなるの?

消費生活センターでは、消費者からの相談を聞き、適切な対応方法をアドバイスしてくれます。
相談者が困らないようにどのように行動すべきかを教えてくれる頼れる機関です。

ステップ 1

センターに電話
センターによるヒアリング、アドバイス

ステップ 2

アドバイスをもとに
相談者が
トラブルの相手に
電話し、対応を協議

ステップ 3

対応してもらえない、
取り合ってもらえない
場合は
センターが仲介し、
相手と交渉

ステップ 4

交渉が決裂した場合、
センターが法律相談や
警察などへの連絡を
アドバイス

実際にこんなことが起きている 知っておきたいトラブル事例

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消費生活センターでも取り扱うことが多い事例を紹介します。
「それ、見たことある」「よく広告に出てくるあれか...」と、
頭に入れておくだけでトラブルを回避することができるかもしれません。

インターネットショッピング

定期購入や誇大広告で返品不可に

  • 「初回500円」などのうたい文句に釣られて購入したら、2回目からの金額が高額だった。
  • YouTubeやSNS広告に出てきた「数秒で効く」という冷暖房機器を購入したが、全く効き目がない。
対策

広告をうのみにせず、本当に効果があるのか冷静に判断する。契約前に最終画面のスクリーンショットを撮り証拠を残す。
スマホでは小さい文字が見えづらいため、注意深く確認をする。

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金融商品

有名人の偽動画や投資で成功した人を装った
投資詐欺

  • 有名人の偽動画や投資で成功した人を装った広告からLINEグループに誘導し、架空の投資で資金を集める手口が多発。なんとなく投資を知っていたり、金融商品に興味がある中高年層が陥りやすい詐欺。
対策

被害者は「もうかるまでやめられない」「グループの仲間に迷惑をかける」と心理的に追い込まれ、追加投資を繰り返してしまう。 ①金融商品取扱業者かどうかを金融庁HPで確認する ②もうかる情報をわざわざ知らせることはないと疑うことが不可欠。

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美容・エステ関係

サロンの倒産や永久保証が履行されない

  • 脱毛サロンの契約をし、料金を支払ったが、倒産によって施術が受けられなくなった。
  • 「永久保証」と説明されていたのに、契約書上は利用回数が明記されていた。
  • 美容整形で「効果が出ない」「施術失敗した」など。
対策

①契約書はよく見て確認をしてからサインをする。 ②店員にすすめられても、ローンを組むときにうその年収を書くなどしない。 ③契約書は必ず保管しておく。 ④長期間の契約には倒産リスクがあることを知る。

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架空請求

不審な電話や偽のウイルス警告に注意

  • 知らない番号からの電話に出ると「未払い料金がある」と脅す自動音声が流れた。
  • パソコン画面に突然セキュリティ警告が出てきた。アラームが鳴り続けてパニックになり、指示されるまま支払いに応じてしまった。
対策

「電子マネー購入を要求されたら詐欺を疑う」「不審なアラームは操作せず電源を切る」。
最初は数万円程度と「払えない額ではない金額」で安心させ、追加請求を繰り返す。冷静になれば見破れるが、アラーム音でパニックになり、支払ってしまう。まずは落ち着いて誰かに相談することが一番。

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住まい&訪問販売

賃貸住宅の原状回復やリフォームのトラブル

  • 傷や汚れに対し、高額の原状回復費用を求められた。近年は家主と借主の間に家賃保証会社が入ることが多く、請求を放置すると、信用情報に影響する場合も。
対策

「入居前後の写真を必ず残す」ことが効果的。

  • 屋根修理や外壁点検など、リフォームに関する訪問販売で契約。施工後の不備に業者が対応しない。支払い後、連絡がとれなくなることもある。
対策

「点検商法は即断せず複数業者に見積もりを取る」こと。高齢者は業者を家に上げてしまうケースも多く、家族から注意を促すことも重要。トラブル発覚後は早めの相談を。

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携帯電話・通信機器

不必要な高額端末やサービスを同時に契約

  • 携帯ショップに相談に行った高齢者が、不要な高額端末や5Gルーター、電気・ガス契約、クレジットカードまで同時に契約させられることがある。
対策

携帯電話や通信機器のサービスがよくわからない高齢者は「契約は家族同伴で確認する」「その場で即決せず、見積もりを持ち帰る」ことが有効。最新の機器は、高齢者は使いこなせない場合も。家族の見守りや周囲の関与が大切。

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最近、増加傾向!
要チェック!
副業・情報商材

年代関係なくハマる「楽して稼げる」罠

  • 「初回500円」などのうたい文句に釣られて購入したら、2回目からの金額が高額だった。
  • YouTubeやSNS広告に出てきた「数秒で効く」という冷暖房機器を購入したが、全く効き目がない。
対策

「楽して稼げる」副業広告は疑うこと。特にSNSやLINEグループへの勧誘は典型的な詐欺の入り口であることを認識する。副業募集は、事業者の実在を確認する。会社の登記住所・連絡先を調べ、存在しない場合は即中止する。
契約書や画面のスクリーンショットを必ず保存しておくことも有効。

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家族や友人がトラブルに巻き込まれたら

本人は詐欺の相手や購入先を信用しているため、「やめた方がいい」と否定されると反発しやすい傾向にあります。会社の登記や所在地の情報、有名投資家やインフルエンサーを名乗っている場合は本人の事務所や公式ホームページに確認を取るなど、明確な証拠を提示すると納得を得られやすいです。すぐに効果が出なくても「繰り返し正しい情報を伝える」ことが被害防止につながります。特に若い世代は他者への相談自体を避けがちなので、「消費生活センターは気軽に話せる場所」と伝えてください。

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