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海に行ったとき、「レジ袋が浮いている」「砂浜にペットボトルが落ちている」、そんな光景を目にしたことありますよね。そのごみは、どこから出て、どこにたどり着くのでしょうか。私たちの近くにある大阪湾も今、海のごみ問題を抱えています。普段の生活からはちょっと見えづらい海のごみに、少し目を向けてみませんか。
子どものときに原油流出事故で油まみれになった海鳥やラッコをニュース映像で見て衝撃を受ける。それ以来、水環境に興味を持ち研究者の道へ。和歌山県と淡路島の間にある友ヶ島の海洋ごみを調査する「加太・友ヶ島環境戦略研究会」を立ち上げ、研究を進めています。
海に漂うもの、海底に堆積したものなど、海全体にあるごみを海洋ごみと言います。近年は世界中の海でプラスチックごみの流入が増えており、今取り組むべき環境問題として認識されています。
大阪府では、2050年までに海洋プラスチックごみによる追加的な汚染をゼロにすることをめざす世界的な提案「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」に取り組んでいます。
瀬戸内海への流入量 約4,500トン/年
瀬戸内海へ流入するごみのうち陸由来のものが約66%。約3,000トンものごみが瀬戸内海に流入している状況です。残りは漁具など海の中で使用するもの由来のごみといわれています。
(出典)
藤枝繁ら,瀬戸内海における海洋ゴミの収支,海岸域学会誌,
vol.22,No.4,pp.17-29, 2010.
大阪湾の湾奥は、人工護岸として整備されているところが多く、海洋ごみが岸に打ち上げられにくい構造になっています。そのため、ごみの実態が見えにくい現状があります。
千葉先生は、自然海岸の漂着ごみを見れば、海洋ごみの量や、それがどこから発生したものかについてヒントが得られるのではと考え、「加太・友ヶ島環境戦略研究会」を立ち上げました。2019年から大阪湾の無人島・友ヶ島で調査を始め、区画を設定してごみを回収しています。ごみを約100種以上に分類し数量と重量を測定するなかで、いろいろなことが見えてきます。
友ヶ島は大阪湾の南側、紀淡海峡に位置し、ちょうど大阪湾にフタをするような場所にあります。そのため、大阪湾由来と思われる海洋ごみがたくさん流れ着くのだとか。
また、無人島であり、島内で発生したごみがほぼないことから千葉先生は「友ヶ島のごみは大阪湾の海洋ごみの状態を表す縮図である」と考えています。
ペット・プラボトル、テイクアウト容器、プラスチック製のおもちゃ、包装フィルム、ストロー袋、発泡スチロール、破片化したプラスチック、漁具 など
街中や山、ビーチ、河川敷などの陸でポイ捨てされたごみや、風で飛ばされたりしたものが、河川を通じて海に流れ込みます。漂着したごみの特徴は、使い捨てや屋外で使うテイクアウト容器、コーヒーやパックジュースについているストローの袋など、ふだんの生活でよく使用するものが多く見られます。
ポイ捨ては絶対にダメだけど、ふだん使っているものが
意図せずいろんなところに落ちてしまって、それが海洋ごみとして流れ着くこともあるんだね。
どうすればいい?
海のごみ、特に大きな割合を占めるプラスチックごみを減らすにはどうすればいいのでしょうか。千葉先生が2つのポイントを挙げてくれました。
・使い捨てプラスチックの使用を減らす
・ごみを外で捨てない
・ごみ拾いをする
・海や川での清掃活動を広げる
現在の大阪湾の中には非常に多くのプラスチックごみがあるとされています。プラスチック製品の使用をやめたからといって、海のプラごみがなくなるわけではありません。大切なのは、海のプラスチックごみの総量を減らすことです。プラスチック類の使用を減らすことと海にたまっているごみを減らすことを、同時にすすめる必要があります。どちらか一方だけに取り組んでも海洋ごみの問題は解決しないと考えています。
海洋ごみの大半を占めるプラスチック類は、海の中で劣化、微細化されてマイクロプラスチックと呼ばれるとても小さなプラスチック片に変化します。このマイクロプラスチックが人体の健康に影響を及ぼす可能性があることが指摘されるようになってきました。大阪湾や周辺の河川でも調査がすすめられています。 (大阪府ホームページより)
プラスチック製品の及ぼす問題が大きくなっている現在。いずみ市民生協では、商品パッケージなどに使用されている石油由来のプラスチック使用量の削減や、再生プラスチック・植物由来プラスチックへの切り替えなどを行っています。
①お店と宅配において3R(リユース・リデュース・リサイクル)を推進し、プラスチックの排出量を減らします。
②容器包材の素材を紙や再生・植物由来プラスチックなどの環境配慮素材に切り替えていきます。
いずみ市民生協では、持続可能な循環型社会をめざす「2050ゼロエミッション宣言」の中でも石油由来のプラスチックごみを作らない、出さない事業活動に取り組んでいます。
2030年度目標:
石油由来のプラスチック容器包材の排出量
2018年度比50%削減
環境配慮型素材の使用率30%
プラスチック容器・包装はラベルをなくす、高配合植物性由来の再生プラスチックの利用や軽量化をする、
店舗ではトレーなしで販売するなど、プラスチックごみ削減の取り組みをしています。
一部に植物由来プラスチックを使用した容器
再生プラスチックを使用した包材
店舗ではお肉などをノントレーで販売
2024年時点では、お店で使用する110商品のプラスチック包材をリサイクル由来の素材に変更しました。
「消費者が使う量を減らし、ごみ拾いをする」といった、使う側の善意に頼るだけでは、海洋ごみの問題解決は難しいと思います。プラスチック製品を提供する"作る側"の取り組みや、作った後に回収をする仕組みを行政や企業が真剣に考える必要があるのではないでしょうか。
作る側も使う側もみんなで「プラスチックごみ」のことを考えていきたいな。
11月14日(土)・15日(日)に岸和田市と泉佐野市で第45回全国豊かな海づくり大会~魚庭(なにわ)の海おおさか大会~が開催されます。
水産資源の保護、海や湖沼・河川の環境保全の大切さについて一緒に考える機会にしましょう。
