NPT(核不拡散条約)再検討会議は5年ごとに開催され、核軍縮・核不拡散・原子力の平和利用に関する進捗確認と今後の方向性の合意形成を目的としています。近年は各国の対立が強まり、最終文書(核兵器に関する決めごと)が採択されない状況が続いており、会議の信頼性低下が懸念されています。
今回、2026年4月27日から5月22日の期間でニューヨークの国連本部で開催されたNPT再検討会議にあわせて、全国27生協、連合会34名からなる生協代表団の一員として、いずみ市民生協から1名の職員を約1週間派遣しました。
開催前から国際情勢はきわめて緊張しており、特に米国とイランを巡る軍事対立が核問題への影響を強めています。現地では、平和行進や国際集会、若者のフォーラムなどに参加し、被爆者とともに核兵器廃絶の必要性を訴えました。平和行進では、200人以上の参加者が「ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキ、ノーモア・ウォー、ノーモア・ヒバクシャ」と核兵器廃絶を訴えながら力強く行進しました。被爆者の証言では「核兵器と人間は共存できない」という強いメッセージが示されました。
また、国連での原爆展や市民活動を通じて、国境や世代を超えた連帯と関心の広がりを実感しました。被爆の記憶の風化を防ぎ、若い世代が主体的に関わる仕組みづくりが今後の大きな課題となっています。一方、会議本体では各国の政治的対立が色濃く、イランを副議長の1人に含めるかどうかの問題を巡る対立から、協調よりも批判が目立つ状況でした。安全保障と核抑止に依存する現実の中で、核軍縮の前進が難しい現状が浮き彫りとなりました。
唯一の戦争被爆国である日本の立場や矛盾について考えさせられる場面も多く、日本が核兵器禁止条約に参加していない現実を含め、私たち自身が問い続けていかなければならない課題の重さを痛感しました。今回の参加を通じて、平和や核兵器廃絶は決して遠い存在ではなく、一人ひとりの行動や発信の積み重ねによって前進していくものであるとあらためて認識しました。






