自然環境を守り安全性に配慮するために、化学合成農薬や化学肥料の使用を一般栽培の50%以上減らして栽培したお米です。 「誰が」「どこで」「どのように」生産したかがわかります。 一般栽培に対して、化学合成農薬を50%以上減らして栽培します。 一般栽培に対して、化学肥料を50%以上減らして栽培します。
農薬成分使用回数は各都道府県の各地域で設けられた農薬使用回数を基準とした数値です。一般栽培の回数の5割農薬を削減したものが特別栽培基準となります。
海の恵みを大地に。深みのある味わい 富山アルギット米
アルギット米、ちょっと聞きなれない名前ですね。アルギットとは、遠く北欧の栄養豊かな海域でじっくり4年の月日をかけて育つ天然の海藻。海のミネラルを最適なバランスで凝縮したようなその海藻を乾燥、粉砕し、土に還元して栽培したのが、そう「アルギット米」です。 小難しい理屈は判らなくても、一口食べると、その味わいの奥深さに納得するはず。そんな「アルギット米」のふるさと、富山県アルギット米生産部会を訪ねました。
「アルギット米はね、もう30年以上の歴史があるんですよ」そう教えてくれるのは、生産者であり、会の事務局も努める板橋均さん。 「うちの会長、常田久紀っていうんだけどね、22~23歳の時にアメリカに農業留学にいっとったんですよ」なるほど、アメリカ直輸入の農法なわけ?「いやいや、そうでないの!」??? それでは、アルギット米の始めの物語、じっくり聞いてみましょう。
アメリカの大規模で事業経営的な農業をみっちり2年間見てきた常田青年。意気揚々と日本の大地を踏みしめ、夢を土に託します。まず始めに着手したのはトマト。自身が学んだすべてをその栽培に注ぎ込みました。が、その結果は無残なもの。「なぜだ!?」常田青年はその答えを求め、さまざまな人を訪ねては、自身の論理と実践、そして結果を説明しました。
「君は、作物の気持ちになって考えたこと、あるかね?」そんな中でそう問い返す人がいました。アルギット農業の提唱者であり指導者であった新鞍氏、その人です。「君のやった事は、教科書に載ってることかもしれない。誰かの成功事例なのかもしれない。でも、君が相対している作物が本当に必要としていた事じゃないだろ。作物が今、本当に欲している事を与えてやる、子育てと同じだよ。なのにどうしてもっとわかってやろうとしないのかね」そう諭す新鞍氏の言葉に大きなショックを覚えた常田青年、その日から新鞍氏の指導の元、再チャレンジにとりくみます。
そして翌年、前年とは見違うようなたわわで豊かな実りが常田青年の畑に溢れました。
話は変わって、板橋さん。「僕は元々、サラリーマンでね」化学の道を志し、大学卒業後は農薬メーカーで開発チームの一員として勤務していたのだそうです。
そして研究開発に明け暮れる中、「体に変調も感じるように...。同僚も体を壊して辞めていったしね」自身が開発にかかわる農薬について疑問を持つようになったという板橋さん。「実家が農家だったもんですから」と農業の世界に飛び込んだのだそうです。
「ところが、やることなすこと、まったくダメでね」当初は失敗続きだったというその頃、「常田という青年がアルギットっていうのを使って、農業やってるというのを聞きつけたんです」そして常田さんを訪ねた板橋さん。自信と確信に溢れ、アルギットを用いた農法を熱く語るその姿に圧倒されたといいます。
「当時、常田さんはすでに有名でしてね。話す内容も共感するところがあったんで俺もやってみようと思ったんです」常田さん32歳、板橋さん29歳。富山アルギット農業における大きな出会いでした。
そしてアルギットを用いた米作りの挑戦。なんと翌年には、太く健康に育った稲に豊かな実りをつけた黄金色の風景が板橋さんの目の前に広がっていました。「均、いい田んぼだ」こと農業に関しては、ほめる事がなかったお父さんも驚愕の目で田んぼを見渡した程の出来栄えでした。
共にアルギット農業に確信を持ち、そこに未来をみた常田さんと板橋さん。「もっと仲間を増やして、この農業を広めよう」「うまいもん、つくろまいけ」アルギットを用い、自然の摂理に従い、作物の潜在力を最大限に引き出す農業への賛同者を増やす。自分たちの作物を富山が誇れる立派な商品にするために、二人は仲間を一人、また一人と増やしていきます。
多くの仲間が参加できるよう作物は米に絞りました。「俺たちは、物を作るプロだから、物づくりに徹します。お客さんは米と一緒に私らの夢も買ってくれてんだから、それにそむく事しちゃ、なんねえから」宣伝や販売は、そのプロに任せ、生産に全精力を傾けるというのもアルギット農業米部会の精神です。
二人を導いた恩師、新鞍氏の言葉が思い返されます。「僕はお金が欲しくて君たちにあれこれ、教えたんじゃないんだよ。君たちには僕の知ってる事はもうすべて教えた。さあ、これからは君たちが若い人に、この農業の素晴らしさを広めていってくれ」
恩師の言葉に忠実に、明日に向って、より良い農業を推進するため、活動は続けられています。
富山県海藻アルギット米生産部会のみなさん。
右端が常田久紀さん、左端が板橋均さん。
一般栽培 | 特別栽培 | |
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農薬成分使用回数 | 18 | 9 |
お米配送サイクル |
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毎週企画 |
本体価格 | 1,680円 |
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税込価格 | 1,814円 |
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※ 米袋のデザインは写真と異なる場合があります。